カルミナの随想録

日頃学んでいる投資、トレードのことを筆の思うままに。

随想録2 / 「余裕」のある投資を意識する

もしも自分が投資で負けやすい状況になりやすいとしたら、

それは「余裕」が無いことが理由の一つとなるでしょう。

 

これは資金管理の話も絡んでくるけど、

特に経済的に厳しくて、用意出来る投資資金が少ない場合は、

「絶対お金を減らすわけにはいかない」

「絶対負けるわけにはいかない」

このような心理状態に陥りやすい。

 

その状況下でスキャルピングデイトレードの短期売買で早く稼ごうと考える。

余裕がないのに、更に近視眼的な行動になると、人間は冷静な判断が出来なくなる。

速く稼ぎたいという感情から発生する焦り、これはほぼ負ける投資に繋がります。

焦ってもメリットは何一つないのです。

 

投資では、勝つこともあれば、負けることだってあります。

「トータルで負けていない」状態を目指すのが本筋であるものの、

1度の負けに執着し過ぎると、かえって自滅してしまう。

 

トレードルールを作っていたとしても、破ってしまいがちですし、

負けることを受け入れることが出来なければ、適切な損切りが出来ません。

感情が納得出来ず、負けを認めることが出来ないため無限ナンピンをしてしまう。

感情がブレて怒ったり、不安で何も出来なくなり、

ポジションの動向が気になって仕方がない状態になる。

四六時中チャートを見ていたり、数分おきに確認しないと気が済まない状況に陥る。

余裕がないがために、トレードにのめり込み過ぎてしまっている。

 

このような状況下に陥っている方に対するソリューションは、

1つ目は「潔く負けを認めること」です。

それも素早く負けたことを認めること。

基本的に「含み損を長く持ち続ける理由は一つもありません」。

 

「別に負けてもいいか」

「一度に資金を大きく失って何も出来なくなるよりマシじゃん」

損切り出来る自分は素敵だな」

「自分の思い通りに全て事が運ぶわけじゃないもんね」

このような楽観視が出来ることが大切です。

 

すると、感情的なトレードから解放されます。

ポジションも長く保有し続けることが出来るだけでなく、

四六時中チャートを見続けながらトレードをするといった行動が無くなります。

損切りも、利確も冷静に出来るようにもなります。

相場とは距離を置いて、冷静な目線、判断で値動きの局面を見ることが出来ます。

 

2つ目は「余剰資金」で投資を始めること。

「失っても絶対に困らないお金」と、言葉を言い換えれば分かりやすいでしょうか。

 

例えば、貯金600万ある中で投資資金10万だけ投じる場合、

余剰のある中から更に小さく分けた10万なので、

仮に失ったとしても然程痛くはないと思います。

別に負けることもあるし仕方ないかと、諦めもつきやすい。

次のこと考えれば良いのですから。

 

では例えば、貯金なし、収入20万、生活コスト20万の中から、

何かを犠牲にして捻出した投資資金1万を投じる場合はどうでしょう。

これは入り口の段階で厳しいハンデを強いられた状態です。

這い上がるには、全てを捨てる覚悟で挑まないとなりません。

 

余剰資金が貯まるまで投資をしないという選択も一つです。

または毎月出来る範囲で積立を行い、余剰資金を増やしつつ、

小さく投資をしていき、複利運用を意識する方法もありですね。

 

それでも一刻も早く勝負しないとならない場合は、

投資は「事前準備が全て」と言えるくらい大事ですから、

そこで「負けないため」にどうしたらよいか?の戦略をじっくり練り、

何が起きても感情がブレないように対処しておくことが肝心です。

それを踏まえた上で、取引数量を一番最小にしたり、リスク1%以内にするのは、

特に投資資金が少ないうちは適切な判断の一つです。

含み損は小さく、また損切りも小さく抑えられるため、

それなら余裕を持った投資も出来るでしょう。

あ、逆指値を一番最初に決めることは忘れてはなりません。

 

それと「お金に執着しない」ことです。

お金に執着すると、どうしても良くない感情が入ってしまうので、

そのような状態で投資で勝つことは難しい。

早く稼ごう、利益を得たいとは考えてはなりません。

5年~10年後には成功しているイメージを持って、

長期視野でコツコツ継続していく姿勢を持つことに意識を向けることが大切です。

下手にお金に意識を向けない方が、結果上手く行きやすいと思います。

 

自分の心理状態の許容幅 = 余裕を広く持つためにどうしたら良いか?

これを投資活動に限らず、普段の私生活でも必要なら改善させる。

普段から怒っていたり、何かに悲しんでいたりしているのは不健全ですから、

その問題の種となっている要素を払拭させることも必要になるでしょう。

 

どうすれば心に余裕を持つことが出来るか?

どうすれば感情も納得が出来るか?冷静でいられるか?

自分の閾値(しきいち)、どこまでなら余裕のある判断・行動が出来るか?

 

これらをよく考えて、余裕(余剰)のある投資を意識するのが大切です。